2018年1月20日土曜日

わたしのお日さま



去年の5月、山手線でちいさな女の子が「どーぞっ」と席を譲ってくれた。
少し体調が優れなかったので、優しいなあ、ありがたいなあ、と感謝した。

その少し後にわたしの隣が空いて、女の子も座った。
一緒に30分くらい。にらめっこをしたりおしゃべりをして新宿まで。
ほっぺたを手で引張り大きなくりくりの瞳の下の裏瞼を見せながら、白目を披露してくれた。
とても色白で髪の毛も優しい茶色。ピンク色のリュックサック。
これから家族とお友達と一緒に食べ放題のレストランに行くんだよって楽しそうに教えてくれた。

わたしの名前を教えたら、ルビーみたいだね、と言って「目もルビーみたい」と笑いながら「髪の毛も服も手も全部ルビーになるよ!」と続けた。
わたしの名前も珍しいけれど、彼女も珍しくて美しい名前をもっていた。
一緒にいたお母さんが名前の由来を教えてくれて、それがとても素敵だったので、泣きそうになった。
(弱っているとちょっとした事で涙腺が緩んで涙が溢れそうになるので危険だ。)

新大久保を過ぎたあたりでお母さんとお兄ちゃんと一緒に手を繋いで、降りるスタンバイ。
扉が開いた瞬間、降りようとしていたわたしの手も繋いでくれた。
びっくりして嬉しくて、笑いながら降車した。

ホームでバイバイ、と言って別れた。